三ツ矢サイダーといえば、誰もが一度は飲んだことのある日本を代表する炭酸飲料ですが、その発祥の地が兵庫県川西市にあることをご存じですか?
この記事では、三ツ矢サイダーの歴史やゆかりのスポット、毎年開催される記念イベント、そしてちょっと驚くような豆知識まで、たっぷりご紹介します。
三ツ矢サイダーのルーツを知ることで、あの炭酸の一口がもっと特別に感じられるはず。
知られざる背景を知ることで、川西市にも足を運びたくなるかもしれませんよ。
ぜひ最後までじっくり読んでみてくださいね。
三ツ矢サイダーの発祥地は川西市だった
三ツ矢サイダーの発祥地が、実は兵庫県川西市だというのをご存じでしたか?
さっそくそれぞれ詳しく見ていきましょう!
①兵庫県川西市・平野鉱泉が誕生の地
三ツ矢サイダーの歴史は、兵庫県川西市の平野地区に湧き出ていた天然鉱泉「平野水」からはじまりました。
この水は、明治17年(1884年)に「平野鉱泉」として初めて販売されました。
実際に平野地区は水質に優れ、現在でも「名水の地」として知られています。
この天然鉱泉を利用して、サイダーの前身となる炭酸飲料が誕生したんですね。
現地には現在も「平野鉱泉跡地」の案内碑が残されており、歴史好きにはたまらないスポットです!
②明治時代から続くサイダーの歴史
「平野鉱泉」はその後、明治20年代に「三ツ矢平野水」と改称され、サイダーとして販売されるようになります。
当時の日本では、炭酸飲料はまだ珍しく、「三ツ矢」はその先駆けとして多くの人々に愛されました。
特に明治時代の中ごろから、神戸をはじめとする関西圏の上流階級を中心に人気が高まり、徐々に全国へと広がっていきました。
現在のアサヒ飲料が製造・販売を行う「三ツ矢サイダー」は、この長い歴史を受け継いでいるんですよ。
歴史の深さを知ると、あの清涼感にも重みを感じますね。
③なぜ「三ツ矢」という名前になったのか?
「三ツ矢」の由来には、源満仲という武将にまつわる伝説があります。
平安時代の中ごろ、満仲が城を建てる場所を占うため神に祈ったところ、「矢の落ちた場所に築け」とのお告げを受けます。
矢を放つと、なんと九頭の龍に命中し、その地に城を建てたという言い伝えが残っています。
その際、矢を探し当てた人物に「三ツ矢」という姓と、三本の矢羽をあしらった家紋が与えられたそうです。
その伝承から、サイダーにも「三ツ矢」の名がつけられました。まさに伝統と歴史のある名前なんですね!
④矢が導いた伝説の名水がルーツ
さらに伝説は続きます。満仲が鷹狩りをしていたとき、傷を負った鷹がある谷の水で足を癒やし、再び飛び立つのを目撃します。
その湧き水が現在の平野鉱泉の源だといわれています。
この「矢が導いた水」が、のちに「三ツ矢サイダー」のもとになるとは、なんともロマンチックな話ですね。
まさに水と歴史と神話が交差する場所、それが川西市の平野地区なんです。
この地のストーリーを知ると、三ツ矢サイダーをもっと味わって飲みたくなりますね!
三ツ矢サイダーゆかりのスポットを巡ろう
では、ひとつずつ紹介していきますね。
①旧平野鉱泉跡地と案内碑
三ツ矢サイダーの原点とされる「平野鉱泉」の跡地には、現在も記念碑が設置されています。
ここは1884年(明治17年)に天然鉱泉「平野水」が湧き出た場所で、三ツ矢サイダーの原型となる製品が製造されていました。
さらに1897年には、その品質が認められ、宮内省(現在の宮内庁)により大正天皇の「御料品」に選定されたという名誉ある歴史もあります。
2019年には、旧三ツ矢記念館(旧帝国鉱泉株式会社 御料品製造所)と源泉地室が、川西市の文化遺産第一号に正式登録されました。
この場所は、今でも三ツ矢ブランドの誕生地として、多くのファンが訪れていますよ。
②のせでん「平野駅」の三ツ矢モニュメント
能勢電鉄の「平野駅」では、三ツ矢サイダーの発祥を記念する大型モニュメントを見ることができます。
モニュメントには三ツ矢の象徴である三本矢のロゴが掲げられ、サイダーの歴史を伝えるパネルや案内板も充実しています。
駅のホームからもよく見える位置にあり、訪れる人々をやさしく迎えてくれるような存在です。
記念撮影スポットとしても人気があり、三ツ矢サイダーファンにはたまらない場所になっています。
川西観光のついでに、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。
③三ツ矢サイダーゆかりの神社と伝説
川西市には、三ツ矢サイダーの名前の由来ともなった「矢の伝説」が残る神社もあります。
その伝説によると、源満仲という武将が矢を放ち、「矢の落ちた地に城を築け」と神託を受けた場所がこの地域だとされています。
実際に矢を探し出した人物には「三ツ矢」という姓と、三本矢の紋が授けられたという記録が残っており、ブランド名のルーツとしても語られています。
歴史好きな方にとっても非常に興味深いスポットですよ。
地元の文化と伝説が、三ツ矢というブランドを支えているんですね。
毎年3月28日は「三ツ矢の日」!
毎年3月28日は「三ツ矢の日」!として、全国各地でイベントが行われます。
それでは、それぞれ詳しくご紹介していきますね!
①記念イベントや限定商品の販売
「三ツ矢の日」といえば、やっぱり気になるのが当日のイベントですよね。
2025年3月28日には、兵庫県川西市役所の南広場で「三ツ矢サイダー」の無料配布イベントが開催されました。
配布されたのは、250ml缶の「三ツ矢サイダー」600本!先着順であっという間になくなる人気ぶりでした。
また、川西ライオンズクラブによる「川西トマトサイダー」や「川西里山サイダー」の販売も行われ、地元色あふれるイベントとなりました。
来年2026年も、今年と同様に開催される可能性が高いと予想されます!無料配布の詳細は川西市やアサヒ飲料の公式サイトで事前に確認しておくのが安心ですよ~。
②川西市での地域振興キャンペーン
川西市では、三ツ矢サイダーの発祥地として「三ツ矢の日」を盛り上げるキャンペーンを積極的に行っています。
過去には、市役所を中心とした各施設でPRポスターの掲示や、サイダーゆかりの地を巡るスタンプラリーのような取り組みも行われてきました。
市のホームページでも「三ツ矢の日」関連の告知ページが設けられるなど、観光や地域活性化の一環としての期待も大きいイベントです。
市民参加型のイベントとして、今後もさらに広がっていきそうですね!
③アサヒ飲料による地域連携の取り組み
三ツ矢サイダーを販売するアサヒ飲料は、川西市との地域連携にも力を入れています。
例えば、CSR(企業の社会的責任)の一環として、地元自治体との協力により、地域の魅力発信や教育プログラムなども展開されています。
「三ツ矢の日」を記念して、イベントに社員が参加したり、限定商品やノベルティの配布などを通じて、川西市との結びつきを大切にしているんですよ。
その姿勢が、長年にわたり多くのファンに愛され続けてきた理由のひとつかもしれません。
知ってた?三ツ矢サイダーの豆知識5選
知ってた?三ツ矢サイダーの豆知識5選についてご紹介します。
読めば読むほど三ツ矢サイダーが好きになること間違いなしですよ~!
①「ニツ矢」「四ツ矢」も存在していた
実は、かつて「三ツ矢」だけでなく「ニツ矢」「四ツ矢」「五ツ矢」といった名前も商標登録されていたことがあるんです!
これは1909年に記録されている事実で、当時の商標戦略として複数のバリエーション名を先に登録していたと考えられています。
新たなブランド展開の布石だったのか、あるいは類似品を防ぐための保険だったのか、真相は今となっては不明ですが、「三ツ矢」の名前にそれだけの影響力と認知度があった証拠ですよね。
今では「三ツ矢」だけが残って定着していますが、ちょっとしたトリビアとして話のネタにぴったりです!
②宮沢賢治が愛飲していたサイダー
名作『銀河鉄道の夜』で知られる宮沢賢治が、三ツ矢サイダーの愛飲者だったことをご存知ですか?
当時、天ぷらそばが15銭だったのに対し、サイダーはなんと1本23銭!
高級品だった三ツ矢サイダーを、賢治は給料日になると、教え子たちにふるまったという心温まるエピソードが残っています。
大切な人たちに、特別な飲み物として贈っていたんですね。
今も昔も変わらず、ちょっと贅沢で、誰かを笑顔にしてくれる飲み物なんですね~。
③戦後の金庫保管エピソード
戦後すぐの1946年、三ツ矢サイダーの製造が再開されたときには、原材料の砂糖がとても貴重でした。
そのため、代用の人工甘味料は金庫室で厳重に保管されていたんです!
毎朝、社員が岡持ちに入れて金庫から運んでいたそうで、まるで高級食材のような扱いですよね。
それだけ三ツ矢サイダーが特別な存在であり、製造へのこだわりと想いが強かったことが伝わります。
こうした舞台裏を知ると、一本のサイダーにも歴史の重みを感じますね。
④「全糖」化で話題になった贅沢品
1952年、ついに「全糖」の三ツ矢サイダーが誕生します。
それまでの人工甘味料を使った製品と異なり、甘味成分をすべて砂糖で構成した“全糖サイダー”は、とても贅沢な飲み物として話題を呼びました。
当時の日本はまだ物資が乏しい時代。そんな中で全糖の清涼飲料水が登場したこと自体が画期的だったんですね。
今でこそ甘い飲み物は当たり前ですが、当時の人たちにとっては本当にごちそうだったのではないでしょうか。
そんな贅沢さが、今の三ツ矢サイダーにも引き継がれているような気がします!
⑤三ツ矢の紋と名字に秘められた物語
三ツ矢サイダーの「三ツ矢」という名前には、平安時代のある伝説が関係しているんです。
源満仲という武将が矢を放ち、その矢が落ちた場所に城を築いた際、矢を拾った男に「三ツ矢」という姓と三本の矢羽の家紋が与えられた、というお話。
さらに、その場所で偶然見つけた湧き水が、後の「平野鉱泉」となり、三ツ矢サイダー誕生の源になったとも言われています。
まさに“名水”と“矢”が導いたブランド名なんですね。
名前の由来まで物語性があるなんて、ロマンあふれるブランドだと思いませんか?
まとめ|三ツ矢サイダーのふるさと・川西の魅力に触れてみよう
三ツ矢サイダーは、単なる炭酸飲料ではなく、長い歴史と伝説に包まれた“物語のある飲み物”です。
兵庫県川西市・平野鉱泉で誕生し、「三本の矢」にまつわる源満仲の伝説、そして天然鉱泉との出会いがその始まり。
明治から現在に至るまで、その品質は守られ、地元の人々や歴史ファンにも親しまれています。
毎年3月28日に開催される「三ツ矢の日」や、各地に点在するゆかりの地を巡ることで、もっと三ツ矢サイダーの魅力を感じられるはず。
炭酸のしゅわっとした刺激の奥には、こんなにも奥深い物語が詰まっていたんですね。
興味が湧いた方は、ぜひ一度川西市を訪れて、現地で三ツ矢サイダーの歴史を体感してみてください。